生まれてすぐに「拡張型心筋症」と診断され、心臓移植でしか助からないと告げられた1歳の男の子がいます。
募金活動で手術費用が集まったため、27日、アメリカに向け出発しました。
嶋津歩翔ちゃん(1)は、27日、生まれて初めて病院の外へ出ました。
お母さんの腕に抱かれ、病院を後にします。
歩翔ちゃんは生後1ヵ月の時に原因不明の重い心臓病「拡張型心筋症」と診断され、心臓移植以外に有効な治療法はありません。
医師からは2年以内に手術が必要と言われましたが、国内での脳死臓器移植は例が少なく、両親はアメリカでの手術を決断しました。
しかし手術費用は渡航費も含め1億5500万円。
両親たちはことしの夏から募金活動を行い、4か月間で目標額を集めることができました。
【父・宏謙さん】
「(千羽鶴)向こうに持って行って飾ります」
急きょ決まった渡航ですが、母親の佳美さんが病院で24時間の付き添いが必要なため、父親の宏謙さんがほぼ一人で準備しました。
歩翔ちゃんはこの家には帰ったことがありません。
帰国後は家族3人川の字で寝る予定です。
病院を出るときには泣いていた歩翔ちゃんですが、空港に付いた頃にはすっかり元気になっていました。
およそ10時間かけてアメリカ・ロサンゼルスへ向かいます。
【父・宏謙さん】
「皆さんのお力でここまで来られましたので、本当に感謝の気持ちでいっぱいですし、まずは無事につけることを願ってます」
【母・佳美さん】
「無事に笑顔でただいまと言えるように、その日が来るまでしっかりサポートしていきたいと思います」
歩翔ちゃんは現地でドナー登録を行い、移植手術の日を待ちます。
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