JR福知山線脱線事故の裁判で、歴代の社長らに対する被告人質問が行われ、南谷昌二郎元社長は現場カーブの安全対策について「ATS=自動列車停止装置が有効だとは知らなかった」と主張しました。
業務上過失致死傷の罪に問われているのは、JR西日本の元社長・南谷昌二郎被告(71)ら3人です。
3人は、2005年のJR福知山線の脱線事故で、現場カーブにATS=自動列車停止装置の設置を怠り、事故を引き起こしたとして強制起訴されました。
5日に行われた検察官役の指定弁護士による被告人質問で、南谷被告は、事故の9年前に行われた現場カーブの付け替え工事について「工事で急カーブになるとは思っていなかった」と主張しました。
また、ATSの機能に関する資料が工事の5年前に示されていましたが、「覚えていない。カーブに対してATSが有効とは知らなかった」と述べました。
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