JR福知山線の脱線事故で、強制起訴されたJR西日本の元社長が11日の裁判で遺族からの質問に対し「事故の直接的な原因は、運転士にある」と述べました。
JR西日本の歴代の社長、井手正敬被告(77)ら3人は2005年に起きたJR福知山線の脱線事故で、現場カーブにATS=自動列車停止装置を設置せず、事故を引き起こしたとして業務上過失致死傷の罪で強制起訴されました。
11日は被害者参加制度を利用して、次男を亡くした上田弘志さんら遺族が井手被告らに質問を行いました。
【次男を亡くした上田弘志さん】
「安全に対して意識が低くて安全を軽視していたということを認めてほしい」
裁判で、上田さんは井手被告に対し「事故の責任が運転士だけにあると思っていないか」と問いかけました。
これに対し井手被告は「事故の直接的な原因は、運転士にある。自分は在職中、当時として最高の安全対策をとったつもり」と述べました。
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