福井県の原子力発電所で大きな事故が起きた場合、琵琶湖の面積の最大約20%の範囲の水で、放射性物質の濃度が、国が定める飲料水の摂取基準を超えるという試算を滋賀県が公表しました。
滋賀県が18日開いた地域の防災に関する検討会議。
原子力災害も議題の一つです。
これまで滋賀県は、隣接する福井県内の原子力発電所で、福島第一原子力発電所と同じ規模の事故が起きた場合、放射性物質がどのように拡散するか、独自に予測を行ってきました。
今回公表されたのは、近畿の水がめとも言える琵琶湖への影響です。
予測では美浜原子力発電所で事故が起きた場合、琵琶湖の最大約21.7%の面積で、ヨウ素の濃度が国が定める飲料水の摂取基準値を超えます。
また、大飯原子力発電所で事故が起きた場合は、最大約18%の面積でセシウムの濃度が基準値を超えるということです。
【滋賀県防災危機管理局 田中弘明室長】
「特に水道とか、飲み水への影響も十分考えられますので、下流府県の水道事業者の方々と、連携を十分とって、今後の対策を進めていきたい」
滋賀県は、この試算を地域の防災計画に盛り込み、放射性物質の監視体制を構築するとのことです。
↧