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「ナラ枯れ」 大阪でも被害拡大中

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ナラ類の木が枯れる現象「ナラ枯れ」。 近畿では、京都や和歌山などの森林で深刻な状況となっていますが、ついに大阪でも被害が広がり始めました。 紅葉の季節を迎えた大阪・箕面。 しかし、中にはすでに枯れてしまった木が…。 【記者】 「観光シーズンには多くの人が訪れる大阪の箕面公園でも、「ナラ枯れ」によって枯れてしまった木が見つかっています」 【みのお山麓保全委員会・竹田光廣 理事】 「上を見ていただいたらわかるように、もう葉っぱが全部飛んでしまって。本当だったら今ごろ葉が残ってないといけないのですけど、それが全部枯れてしまってなくなっている」 大阪でも広がりつつある「ナラ枯れ」の被害。 枯れた木があるのはハイキングコースの真上です。 【竹田理事】 「斜面を根っこで支えていると思うんですよね、それが枯れて崩れると全体が危険な状態になると思う」 「ナラ枯れ」を引き起こすのはカシノナガキクイムシ…、通称カシナガです。 木の中で繁殖するカシナガが病原菌を媒介することで、木は水分を取り込めなくなり、枯れてしまうのです。 近畿では数年前から京都や和歌山などで広がっている「ナラ枯れ」。 コナラなどナラ類の木が枯れ、山に赤茶色のまだら模様を浮かび上がらせます。 大阪では4年前に初めて確認され、200本程度だった被害が、去年は約4200本まで増加。 今では交野市や高槻市など8つの市と町で被害が確認されています。 大阪の被害は、北の京都や南の和歌山などから挟み撃ちのような形で広がってきたとみられています。 さらにこんな被害も…。 【森林総合研究所・衣浦晴生 博士】 「こんな感じでパラパラですね」 「一般的に「ナラ枯れ」と言われている現象が常緑樹に起きているということだと思います」 交野市の植物園では最近、ナラ類の木だけではなく、枯れにくいはずのシイ類などの常緑樹にも同じような現象が起きています。 なぜ、最近被害が広がっているのでしょうか。 研究者は、「里山の放置」が背景にあると指摘します。 【森林総合研究所・衣浦晴生 博士】 「枯れが今、本州で広がっている理由は、戦後のいわゆるエネルギー革命で人間が木を使わなくなって大きな木が増えて、カシノナガキクイムシがたくさん繁殖するようになってきている、そういう木が増えているというのが大きな原因だと思います」 「まだまだ広がると思います」 病原菌を殺す薬剤や、防虫シートなどの開発が進んでいるものの、まだ、すべての被害に有効な方法はないと言います。 急速に広がり続ける「ナラ枯れ」。 森林の生態系にどんな影響を及ぼすのか…、懸念は続きます。

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