奈良県警の警察官が発砲し男性が死亡した事件の裁判員裁判で、殺人罪に問われている警察官が「車が凶暴で拳銃を使うしか止められないと思った」と拳銃使用の正当性を主張しました。
奈良県警の警部補・萩原基文被告(35)ら警察官2人は9年前、車上荒らしの疑いで追跡していた車に拳銃を発砲し、助手席にいた高壮日さん(当時28歳)を死亡させたとして、殺人などの罪に問われています。
職務中の2人の発砲が「正当」だったのか、それとも「殺人」にあたるのかを市民が判断するこの裁判員裁判で16日、警察官本人の尋問が始まりました。
このなかで萩原被告は「車が一般車両に突進するなどして凶暴で、一般市民に死傷者が出ると思った。拳銃を使うしか止められないと思った」と話しました。
また裁判員からの「窓ガラスを割って制止することは考えなかったのか」との質問に、「当時、近づくことすらできなかった」と答え、拳銃使用の正当性を主張しました。
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