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「知識と経験を悪用した犯行」 大阪地検元特捜部らに有罪判決

大阪地方検察庁特捜部の元部長らによる証拠改ざん隠ぺい事件で、大阪地方裁判所は「検察官としての知識と経験を悪用した犯行」として、元部長らに執行猶予がついた有罪判決を言い渡しました。 【大坪弘道被告・去年9月】 「正々堂々と公判に臨み、私の名誉を回復する所存であります」 【佐賀元明被告・去年9月】 「今は裁判所の審理のまな板の上に乗る心境」 初公判を前に、こう心境を語っていた大阪地検特捜部の元部長・大坪弘道被告(58)と元副部長の佐賀元明被告(51)。 特捜部の元幹部2人は部下の元検事が証拠を改ざんしたことを知りながら隠ぺいした罪に問われていました。 2009年、特捜部は、厚生労働省を舞台とした郵便不正事件で元局長の村木厚子さんを起訴。 のちに村木さんは無罪が確定しましたが、この事件の捜査の過程で元検事の前田恒彦受刑者(44)が証拠品のフロッピーディスクのデータを改ざん。 前田受刑者は事実を認め、有罪が確定しました。 現職検事による前代見聞の犯行― 裁判は「前田受刑者が故意に改ざんした」と2人が認識していたのかどうかが争点となりました。 最高検察庁は、「佐賀被告に電話で故意の改ざんと打ち明けた」という前田受刑者の証言や、「目の前でやり取りを見ていた」という同僚検事らの証言を積み重ねて立証の柱としました。 そして、「捜査のプロ中のプロである2人が前田受刑者に騙されるはずがなく、組織防衛と保身のために『過失で書き変わった』ことにして隠ぺいを図った」として懲役1年6ヶ月を求刑していました。 一方で大坪被告らは「指摘された電話の相手は前田受刑者とは別の検事だ」と否定し、「誤ってデータが書き変わった可能性があるとしか聞いていない」と一貫して無罪を主張しました。 【大坪被告・去年12月】 「あえて私が前田をかばって自分の人生と引き換えに愚かなことをするのか」 【佐賀被告・去年12月】 「私が前田受刑者の証拠隠滅事件を隠ぺいしようとしたつもりもその事実もありません」 客観的な証拠がない中、古巣の検察と全面対決の

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