大阪市福島区の商店街を暴走し、７８歳の女性をひき逃げしたとして逮捕された男の自宅から、いわゆる「脱法ハーブ」とみられる植物片などが押収されたことがわかりました。
塗装工の小泉武容疑者（２２）は、今月６日、大阪市福島区の商店街をレンタカーで暴走し、７８歳の女性をはねて大けがをさせ、そのまま逃げた疑いで逮捕されました。
警察の取り調べに対し、小泉容疑者は「記憶にない」と容疑を否認する一方で、「脱法ハーブを吸っていて普通の精神状態ではなかった」と供述しています。
警察は８日、小泉容疑者の自宅を家宅捜索した際、脱法ハーブや大麻とみられる植物片や吸引用のパイプなどを押収しました。
脱法ハーブは、大麻や覚醒剤と同じように幻覚作用や酩酊作用があるとされ、成分が特定されたものは麻薬に指定され、製造や販売が禁止されますが、次々と新しい成分が作られ法規制が追いついていません。
【記者リポート】
「歩道上に自販機があり、誰でも買うことが出来ます」
脱法ハーブは処罰の対象とならないため、街中やインターネットで販売されていますが、専門家は危険性を指摘しています。
【大阪府立精神医療センター・野田哲朗医務局長】
「使ったらすぐに幻覚が出るので、その幻覚にはまってずっと使っていると、精神障害と同じような症状が出る。今まで禁止されている麻薬よりも危ないというイメージがある。とりあえずアカンと言うしかない。使ったらアカンということ」
警察は、押収した植物片の成分を鑑定するとともに、脱法ハーブによる運転への影響について、危険運転致傷の疑いも視野に入れて捜査しています。
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