京都の祇園で暴走した車に跳ねられ一時意識不明の重体となっていたオーストラリア人の女性が退院し、帰国しました。
来年の春、京都に戻ってくることが彼女の目標です。
【エヴァ・チャンさん】
「ブランジェリー?」
【バーナード・ライアンさん】
「ブランジェリーはパンを売っている所だよ」
オーストラリア人のエヴァ・チャンさん(57)。
夫のバーナード・ライアン(72)さんと桜が満開の京都を観光していたあの日から6週間を経て、退院することができました。
4月12日、京都・祇園で一台の車が暴走、次々と歩行者を跳ねていきました。
7人が犠牲となり、12人が重軽傷を負いました。
肋骨と左脚が折れ、大動脈が破裂したエヴァさん。
一時、意識不明となり、目覚めたのは、事件から5日後でした。
【エヴァ・チャンさん】
「何も見えなかった、何も分からなかった。車と衝突したことさえ分からなかったの。何も記憶がないの。信号が青に変わったから、大勢の人が歩き出して、その後について行った。それが最後の記憶です」
バーナードさんが病院に通い、見守り続けた甲斐あって、エヴァさんはようやく帰国できるまでになりましたが、車椅子での生活を強いられることになりました。
【バーナード・ライアンさん】
「ホテルの人が千羽鶴を病院まで持ってきてくれて、エヴァにくれたんだ。とても心がこもっていて、嬉しかった」
【エヴァ・チャンさん】
「ナースたちがメッセージを書いてくれたの、『完治しますように』と。親切にしてくれた日本の人に、本当に心を打たれました。6週間、毎日顔を合わせていた人たちと別れるのは寂しい。元気なって、彼女たちにお礼を言いたいわ」
(鴨川沿いを歩く2人…)
【エヴァ・チャンさん】
「本当に素晴らしい街ね、木も美しい緑で。あれは、遅めのランチかしら、それとも早めのディナー?」
【バーナード・ライアンさん】
「夜の7時頃には、川沿いの床は人で溢れかえるんだよ」
あの日の夜は、楽しみにしていた懐石料理を食べる予定で
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