ことし9月の豪雨で大きな被害を受けた和歌山県那智勝浦町で、災害の復旧作業中に亡くなった消防団員の男性の功績を讃え、遺族に勲章が贈られました。
勲章が授与されたのは、那智勝浦町の消防団員として活躍した岩渕三邦さん(当時76)で、9日、遺族へ勲章が手渡されました。
岩渕さんはことし9月の豪雨で自宅が全壊し、一緒に暮らしていた孫の紘明さん(15)を亡くしましたが、毎日休むことなく行方不明者の捜索や瓦礫の撤去にあたっていました。
しかし災害から一ヵ月ほどが過ぎ、岩渕さんは過労による心筋梗塞を起こして倒れて帰らぬ人となりました。
岩渕さんには46年余りにわたり消防団員として活躍した功績を讃え、「瑞寶單光章」が贈られました。
妻の千鶴さんはさっそく現在住んでいる仮設住宅に戻り、三邦さんの祭壇に受賞の報告をしました。
【千鶴さん】
「祭壇の前の三邦さんに『長い間ありがとう。またご苦労様でした。でもおめでとう』と伝えました」
千鶴さんたちは「町の復興を願う三那さんの思いを引き継ぎたい」と話しています。
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