東日本大震災からの復興への取り組みを紹介する展覧会がフランス・パリで始まっています。
福島第一原発で働く作業員たちの写真も展示されています。
フランス・パリの市庁舎で開かれている展覧会。
テーマは震災後の日本再生です。
美しい音色を響かせるこのヴァイオリンは、岩手県陸前高田市にあったガレキの木材で作られました。
復興への願いを広げようと、1000人の音楽家の手から手へ渡されることになっています。
会場には、津波被害の大きな爪痕や人々が助け合って生きる様子を伝える写真など300点が展示され、被災地のこれまでの歩みが感じ取れるようになっています。
フランスは、電力の4分の3を原子力に依存する原発大国です。
そんなフランスでこそ見てもらいたいという写真も展示されています。
「俺が行って全部が終了するんだったらなんぼ線量食ったっていいって」
切実なメッセージとともに並ぶ、男たちの表情。
彼らは福島第一原子力発電所で日々、収束作業にあたっている作業員です。
【小原一真さん】
「なかなか向き合って話を聞ける人たちじゃないので、写真の前に立って彼らの言葉を読んでもらってどういう思いなのか見てもらいたい」
フォトジャーナリストの小原一真さんは、普段、報じられることの少ない原発作業員の姿を追い続けています。
【見た人】
「作業員たちが正直な気持ちを話していてとても驚きました。心を打たれました」「あえて放射能のある区域に戻る彼らの勇気をたたえたいです」
【小原一真さん】
「日本でまだ福島第一原発から多くのことを学べていない。再稼働の状況しかり。それは20キロ圏内や作業員の情報が届いていないことが大きい。フランスの人にも今起きている原発の事故から教訓を得ていかしてもらいたい」
展覧会は、今月7日まで開かれています。
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