10人が死傷した京都府亀岡市の暴走事件で、事件を起こした車を無免許の友人に貸した少年に罰金刑を言い渡した判決に対し、京都地方検察庁が控訴しました。
19歳の少年は、ことし4月、亀岡市で、友人の少年が無免許と知りながら車を貸し、その車を使った別の無免許の少年が居眠り運転をして小学生ら10人を死傷させました。
19歳の少年の裁判で検察側は、「車を貸したことが事件につながった」として懲役1年を求刑。
しかし、京都地裁は、「少年は、車を貸した後行動を共にしておらず、事件との関連性は乏しい」として弁護側が求めた執行猶予付きの判決を下回る25万円の罰金刑を言い渡しました。
この判決を受け検察は、「事件の特質性を考えても控訴は妥当。遺族の処罰感情も判断材料とした」として控訴しました。
【事件で娘を亡くした 中江美則さん】
「ちょっと胸をなでおろしたというのが、正直な気持ちです」
【幸姫さんの兄 中江龍生さん】
「今後もこういう事故が起きる可能性はあるのに、司法自体が変わらないままでいるのは納得ができない」
検察は、車を貸した行為と暴走事件の関係について、証拠を精査し立証する方針です。
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