B型肝炎に感染していた男性に、副作用のある抗がん剤を投与し死亡させたとして、男性の遺族が、大阪大学付属病院を相手取り、約1億円の損害賠償を求める訴えを起こしました。
訴えを起こしたのは、去年11月、肝不全で亡くなった兵庫県西宮市の男性(当時70歳)の遺族です。
訴えによりますと、男性は3年前、がん治療のために阪大病院に入院し、その際、血液検査でB型肝炎ウイルスの感染者であることが判明しました。
病院は、抗がん剤治療を行いましたが、この抗がん剤には、副作用としてB型肝炎を悪化させる恐れがあったため、定期的な検査が必要でした。
しかし、病院は定期検査をせず使用を継続し、男性は肝不全で死亡しました。
遺族は「経過観察を怠り投与を続けた病院の過失」などと訴え、病院に慰謝料など約1億円を求めて提訴しました。
【遺族】
「この亡くなり方は父が本当に望んだ亡くなり方ではなかった病院には謝罪して反省して問題を解決してもらいたい」
阪大病院は「訴状が確認できていないのでコメントを差し控える」としています。
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