日本漢字能力検定協会に3億円近い損害を与えたとされる元理事長親子の裁判で、京都地方裁判所は懲役2年6ヵ月の実刑判決を言い渡しました。
背任の罪で判決を受けたのは、漢検協会の元理事長・大久保昇被告(76)と、長男で元副理事長の浩被告(48)です。
判決によりますと、2人は自身が役員を務める実体のない会社に、広報活動費などとして協会からおよそ2億8000万円を振り込ませ、損害を与えました。
2人は「会社には実体があった」などと、無罪を主張していましたが、判決で京都地裁の笹野明義裁判長は「いずれの取引も対価を伴わない根拠のないものだった」と指摘。
そのうえで「協会を欲しいままにし、公益性をないがしろにした悪質な犯行」として、2人に懲役2年6ヵ月の実刑判決を言い渡しました。
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