2002年、大阪市平野区で、母親と1歳の子どもが殺害された事件は、15日、やり直しの裁判の判決を迎えます。
死刑判決を最高裁が差し戻す異例の展開となった裁判の判決を前に遺族が胸のうちを語りました。
(明石隆子さん)
「これ(2人が写った写真)は小さいから、ずっと肌身離さず持ち歩いています。いつでも私と一緒という形でずっと持ち歩いている」
堺市に住む明石隆子さん。
娘のまゆみさんと孫の瞳真ちゃんは、10年前に起きた事件で犠牲になりました。
2002年4月、大阪市平野区のマンションで森まゆみさん(当時28歳)が首を絞められ殺害され、長男の瞳真ちゃん(当時1歳)は、浴槽に沈められて溺死しました。
その年の11月、警察は、まゆみさんの義理の父で、刑務官の森健充被告(54)を逮捕。
きっかけとなったのは、一本のタバコでした。
現場マンションの階段に捨てられていたタバコ72本のうち1本から採取されたDNAの型が森被告のものと一致したのです。
これが重要な証拠となり、1審は無期懲役。
2審では死刑が言い渡されました。
ところが最高裁判所は…
「本件を大阪地方裁判所に差し戻す」
事件の翌日に押収された森被告のタバコの吸い殻は、他のタバコに比べて茶色く変色していました。
最高裁は、捨てられたのが事件当日よりかなり前の可能性があると指摘。
「他のタバコを鑑定するなどして、審理を尽くすべきだ」として裁判のやり直しを命じたのです。
(明石隆子さん)
「何で?と頭の中が真っ白でしたね。気持ちの中で落胆が大きかった」
さらに判決の後、大阪府警がその他の71本のタバコを紛失していたことが明らかになりました。
再鑑定は不可能になり、最大の争点を調べることができなくなりました。
(明石隆子さん)
「吸い殻で逮捕にいたったわけですから。重大な証拠物はちゃんと保管しておいてほしかったですね。もう一度犯人を探してくださいということもできないでしょうし…」
戦後、最高裁が死刑判決を破棄し審理を差し戻した6件の事件では、いずれも無罪が確定し
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