兵庫県は、東日本大震災クラスの地震で津波が発生した場合、神戸市がどこまで浸水するかを示した想定図を発表しました。
東日本大震災以降、兵庫県では東海・東南海・南海など最大級の連動型地震が発生した場合に備え、想定される津波の高さをこれまでの2倍に引き上げて神戸市の受ける津波被害想定図を作りました。
その結果「最悪のケース」として、予想される津波の高さと同じ標高の地点までを「警戒区域」、防潮堤の効果や地形などを考慮したより現実的な想定を「浸水想定区域」として発表しました。
浸水想定によると神戸市には最大4.2mの津波が押し寄せ、市の総面積の約3.55%が被害を受けることになります。
年間600万人の観光客が訪れる南京町も今回の浸水区域に含まれました。
この想定を受けて町の組合では、いざという時にスピーカーで避難を呼びかけることや、住居も兼ねる店舗ビルを観光客に開放することなど、対策を話し合うことにしています。
【南京町商店街振興組合・曹英生 理事長】「今回の基準が出来た以上は、我々はそれを基に行動パターンを考えていきたい。1回2回とやっていればいざという時に生かされますので、避難訓練は新たにやっていかなあかんでしょうね」
【熊本から来た観光客】「こういう場で起こったらどうにも出来ないじゃないですか、私たち観光客は。だから地元で働いてる人とかが普段から考えておいてほしいなとは思う」
ことし6月には国が作る津波の被害想定図が発表される予定で、兵庫県は「その結果も踏まえて防潮堤の整備などハード面の対策を進めていきたい」と話しています。
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