関西電力大飯原子力発電所のストレステストの1次評価結果について、原子力安全委員会が「妥当」という判断を決定したことを受け、近畿の自治体のトップからは現段階での再稼働を否定する意見が相次ぎました。
【傍聴していた住民】
「なんの検証もされてない!」
「会議を中止してください!」
反対派の市民から怒号が響く中、23日に開かれた原子力安全委員会の臨時会議。
原子力安全委員会は関西電力の大飯原発3号機・4号機のストレステストの一次評価結果について「妥当」という判断を示しました。
福島第一原発の事故以降、原子力安全委員会が原発のストレステストの評価結果を妥当と判断するのは今回が初めて。
この結果、大飯原発が再稼働するかどうかは、「地元の理解」と「政治判断」に委ねられることになります。
この決定を受け関西電力は…。
【関西電力・八木誠 社長】
「一次評価の結果に一定の評価をいただいたという認識。再稼働についてはこの後、4閣僚の政治判断ということ」
一方、一部地域が大飯原発から30km圏内に含まれる滋賀県では、安全性が確認されるまで福井県内の原発の再稼働を認めないとする意見書が、議会で採択されました。
【滋賀県・嘉田由紀子 知事】
「放射線の拡散シミュレーションを見ますと滋賀県はもろに若狭の風下ですから。滋賀は直接被害を受けるかもしれない地元だということで、滋賀にも説明にお越しいただきたい」
同じく大飯原発から30km圏内に位置している舞鶴市民は…。
【男性】
「大飯の方だけじゃないここもすぐ側やしな。ホンマに安全やったらしてもいいけど、わからん、聞いたことがない、説明がない」
【女性】
「どこまで信用していいのかわかりませんので怖いです」
【男性】
「国がやってるやつはアカン、余計アカンわ」
【京都府・山田啓二 知事】
「福島第一原発の事故がなぜ起きたのかという事故原因の究明と対応策が示されるべきだと言っている。ストレステストだけで基準が示されずに検証が行われずに再開されるのは尚早ではないか」
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