大阪市の改革プロジェクトチームがまとめた総額548億円にのぼる事業費削減案について18日、3日目の議論が行われました。
この日テーマは、赤字続きの『赤バス』です。
市の改革プロジェクトチームが出した事業費削減案に対して担当の部局が反論する会議は3日目。
プロジェクトチームの案は橋下市長の方針を反映し、高齢者には痛みが伴うものになっていて、18日は地域密着型のコミュニティバス『赤バス』への補助金問題が話し合われました。
赤バスの運行には年間約およそ22億円がかかっていますが、収入は約4億円で、多額の補助金が充てられています。
改革案では、この補助金を10億円削減し、4億4000万円を上限にするとしていますが、地域を預かる区長たちからは疑問の声があがりました。
【住吉区長】「区民の皆さんと一緒に考えて悩んで議論して決めていきたい。ところがですね4.4億円という根拠薄弱な数字をもとに議論をするとなると、区民の方は誰も真面目に聞いてくれません」
橋下市長は一定の理解を示す一方、区長らに更なる検討と住民との対話と求めました。
【大阪市・橋下徹 市長】「住民サービスとしてどれぐらいの金額をターゲットにしていくかは区長会議でまず議論して頂きたいですね。コミュニティバスについては相当大きな問題になりますから、住民の皆さんに受益と負担の関係だけはしっかり示して貰いたい」
赤字事業の『赤バス』は長年問題視されてきましたが、一部の高齢者には欠かせない移動手段で、賛否の声が聞かれます。
【利用者】
「年寄りいじめやね。どうなるのか知らんけど」
「銀行行ったり病院行ったり区役所行ったり。歳いったもんは便利ですよね。まあパッと乗れるからね、足が痛い者はね」
「高いバス買って、そんなに乗ってない、皆助かってないでしょ。もったいないなと思う」
大阪市は、この日の議論や市民の意見をもとに、7月に本格予算を組む予定です。
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