兵庫県丹波市の県立柏原病院で、一度使った胃カメラが消毒が不十分なまま別の患者に使われていたことが分かりました。
その人数は最大で650人にのぼるとみられます。
丹波市の県立柏原病院は20日午後記者会見し、この病院で使われていた胃カメラが十分な消毒をされずに、入院患者や外来患者に再使用されていたと発表しました。
【病院の会見】
「消毒時間の設定が変更されており、消毒工程が十分とはいえない内視鏡で、検査を実施していたことが判明いたしました」
本来この病院では、使用済みの胃カメラは洗剤を使って水洗いし、消毒液に浸ける作業を行ってから次の患者に使われます。
しかし今月4日、看護師が洗浄工程が短いことに気付き機械を調べると、消毒液に浸ける設定時間が本来「5分」のところが「0分」になっていたということです。
病院が調査したところ、おととし7月にメーカーの担当者が点検した時には異常はなく、それ以降のどこかで設定が変わったとみられ、消毒が不十分な胃カメラは最大で650人に使われたということです。
【病院の会見】
「今後は二度とこのような事がないよう、万全の対策をしていく、申し訳ありませんでした」
今のところ健康被害の報告は出ていませんが、柏原病院は最悪の場合、B型肝炎やC型肝炎の恐れもあるとしていて、病院側は患者全員に血液検査をしてもらうよう呼びかけています。
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