奈良県の荒井知事が使用済み核燃料の中間貯蔵施設建設に前向きな発言をしたことに対し、生駒市長が20日、「断固反対する」とした声明文を県に提出しました。
【生駒市・山下真 市長】
「大変重大な問題なので、知事の発言を県民は重く受け止める。よく考えて発言して頂きたい」
20日、奈良県生駒市の山下市長は奈良県庁を訪れ、荒井知事の発言を批判する声明文を提出しました。
【奈良県・荒井正吾 知事(今月18日)】
「電力の消費地も痛みを分かち合い、使用済み核燃料の中間貯蔵施設に貯蔵してもらうべきじゃないかと。本県も前向きに検討しなきゃいけないと思います」
荒井知事は18日の定例会見で、原子力発電所から出る使用済み核燃料の中間貯蔵施設について、県内の建設を前向きに検討すると発言しました。
これを受けて山下市長は「荒井知事の発言は大飯原発の再稼動を前提としている」と反発し、「大量の放射性物質を受け入れることについて、断固反対する」とした声明文を手に県庁に乗り込みました。
しかし、知事は直接対応せず、担当の局長が声明文を受け取りました。
【山下市長】
「多くの県民から知事の表明を受けて『大変不安に思っていただったけど、よく言ってくれた』とメールを頂いた。知事にはもう一度再考頂きたい」
荒井知事と山下市長は20日午後からの会議で同席しましたが、一度も目を合わせることはありませんでした。
また、山下市長の声明文について荒井知事に取材を申し入れていますが、知事は沈黙を続けています。
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