大阪府と大阪市のエネルギー戦略会議で関西電力は4日、大飯原発を再稼働しても電力不足が生じるとの見通しを示し、会議の委員たちは強く反発しました。
8回目となる「エネルギー戦略会議」で、関西電力はおととし並みの猛暑となった場合、このまま原子力発電所が再稼働しなければ最大で16.3%の電力不足になるとの試算を提示しました。
さらに試算では大飯原発が再稼働しても電力不足が生じるとしていて、関西電力側は「他の原発も再稼動することによって電力需給の問題は解決する」と述べ、委員から批判が相次ぎました。
【古賀茂明・エネルギー戦略会議委員】
「この段階で大飯が動いても足りませんというものを平気で出してくるのはまったく信じられません」
【飯田哲也・エネルギー戦略会議座長代理】
「安定供給責任を社会的に果たしているのか?」
【関西電力】
「安定供給に支障がないように、さらに今後も引き続き努力し続けるのが安定供給の責任」
関西電力はまた、この夏は積極的に節電に取り組んでもらうべく、節電量に応じたメリットを利用者に用意する方針を明らかにしましたが、どの程度の効果が見込めるかは未知数だということです。
この夏、電力の安定供給をどう維持するのか…、4日も結論は出ず、今月15日の次の会議までに、関西電力が需要と供給のギャップを埋める方法について、議論のたたき台となる具体策を提示することになっています。
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