大阪教育大学附属池田小学校で8人の児童が殺害された事件から8日で丸11年が経ち、追悼式典が行われました。
遺族たちは今も「安全な学校」を求め続けています。
午前9時、小学校の校庭にある「祈りと誓いの塔」の鐘が鳴らされ、亡くなった児童に黙祷が捧げられました。
2001年6月8日、付属池田小学校の校舎に乱入した男が児童に襲いかかり8人が死亡、15人が重軽傷を負いました。
1年生だった戸塚健大君(当時6)は、2か月前に入学したばかりでした。
【健大君の父・戸塚伸夫さん】
「ついこないだのようだけどものすごく時間が経っている気がして。ただ、僕らの思いは変わってないよ。一緒に学校に行こうねと朝、話をしてきた」
11年間、「安全な学校」を求め続けてきた遺族たち。
その思いは当時を知らない在校生にも受け継がれています。
【6年生の児童】
「私たち一人一人が大切な存在であること、多くの人々に見守られながら楽しい学校生活を送ることができていることををかみしめながら、これからもより安全で安心できる学校を目指していきたい」
附属池田小学校では今、「安全科」という授業が行われています。
安全な学校生活を送るために、事故や事件を防ぐ方法を学ぶ独自のカリキュラムです。
2年生だった酒井麻希ちゃん(当時7)は笑顔の絶えない女の子でした。
【麻希ちゃんの母・酒井智恵さん】
「学校を安全にするために亡くなったわけなないけど、子どもたちの犠牲の上に成り立った学校の安全。その教訓が引き継がれて、その中で生きていってもらいたい」
学校の安全を守るために、なにができるのか。
事件から11年が経った今も問いかけは続いています。
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