解体工事の準備が進んでいる旧大阪中央郵便局について、保存を求める建築家たちが「非常に重要な建築だ」として重要文化財に指定することを国に求める訴えを起こしました。
訴えを起こしたのは、「大阪中央郵便局を守る会」に所属する5人です。
1939年に建てられた旧大阪中央郵便局は、建築家の吉田鉄郎が設計したモダニズム建築の代表的な建物で、大阪駅前に残された唯一の戦前の建築です。
しかし、駅前の再開発に伴って外壁の一部を残して建物を取り壊し40階建ての超高層ビルを完成させることが決まり、すでに解体工事の準備が始まっています。
原告は「歴史的・学術的に極めて価値が高い建物の解体は重大な損害だ」として、国に対して重要文化財に指定し、建物を保存することを求めています。
【原告の建築家・高岡伸一さん】
「外側だけを残して中を造り替えてしまうと、あの建物がもともと持っている魅力が完全に失われてしまう。そういう意味ではやはり今の(外壁だけ残す)保存の仕方では保存には値しない」
建物はすでにビニールシートで覆われ足場が組まれていて、工事に向けた準備が進んでいます。
原告は一刻も早い指定を望んでいます。
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