大津市で自殺した中学2年の男子生徒がいじめを受けていた事件で、この生徒が同級生に殴られた際、担任が「とうとうやりましたか」と発言し、学校側が自殺の前にいじめを把握していたことがわかりました。
おととし、大津市でマンションから飛び降りて自殺した中学2年の男子生徒(当時13歳)は、アンケート調査などから同級生にいじめを受けていたことがわかっています。
教育委員会によりますと、自殺の1週間前に男子生徒が同級生に殴られて顔にケガをした際、手当てをした保健の先生の報告を受けた担任の教師は「とうとうやりましたか」と発言しました。
担任は、自殺の前からいじめが起こり得ると考えていたことになります。
担任はこの時、聞き取りを行いましたが、男子生徒が「手が当たっただけ」と話したため、殴った同級生には事実の確認や指導をしませんでした。
また、ほかの教師からいじめだと指摘する声が挙がっていましたが、学校はけんかと結論づけ、放置していました。
こうしたことを受け、いじめと自殺の因果関係を調査していた第三者委員会は、複数の教師が男子生徒の自殺の前にいじめを把握しながら適切に対応していなかったと指摘する報告書を、31日に、大津市の越直美市長に提出する予定です。
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