けがをしたペットの診察日を偽って、ペット保険の保険金を騙し取った疑いで、滋賀県草津市の動物病院院長の男が逮捕されました。
警察に任意同行される「クラーク動物病院」の院長・奥村滋容疑者(46)。
奥村容疑者は一昨年、足を脱臼した犬を連れてきた飼い主にペット保険に加入させ、保険に入った後で診察したように装って、保険会社からおよそ30万円を騙し取った詐欺の疑いがもたれています。
警察によりますと奥村容疑者は飼い主に「保険に入ったら金が出るから、今日の治療はなかったことに」と持ちかけていたということです。
【クラーク動物病院を知る人】
「ビックリしました」
「えー!クラークさん。よう流行ってましたよ」
奥村容疑者の病院が関係する保険料の支払いが急増したことを不審に思った保険会社が警察に届け出たことで発覚した今回の事件。
「ペット保険」の不正請求での逮捕者は全国で初めてと見られます。
【ペット保険を扱う会社】
「家族の一員なんだから十分に治療を受けさせてあげたいですとか、意識が変わってきているというところが大きいと思います」
保険会社によりますと、ペット保険の加入者は昨年末で73万人に上るということです。
しかし、契約者の増加とともに不正が疑われる請求も増えていると言います。
【ペット保険を扱う会社】
「不正請求だとか、残念ながらあるということは言えると思います。診療費をかかった費用以上に請求するということも考えられますし」
調べに対し容疑を否認しているという奥村容疑者。
他の複数の飼い主も同様の不正を持ちかけられたと話していて、警察は合わせて数百万円の余罪があるとみて調べています。
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