滋賀県大津市で、中学生の息子が自殺したのは「いじめ」が原因だとして両親が市などを訴えた裁判で、大津市側は「過失はない」などと争う姿勢を示しました。
【男子生徒の父親の意見陳述】
「息子が13歳という短い人生を自ら閉じなければならなかったその真実を明らかにしたい」
法廷で涙ながらに悲痛な思いを語った男子生徒の父親。
中学2年生だった男子生徒(当時13)は去年10月、大津市の自宅マンションの14階から飛び降り、自殺しました。
学校側は当初「いじめはなかった」としていましたが、教育委員会が全校生徒を対象に行ったアンケート調査で、実態が浮かび上がりました。
【アンケート結果より】
「体中をハチマキで拘束され3、4人に殴られていた」
「死んだハチを口に入れられ、口に粘着テープをはられていた」
アンケートの結果、男子生徒が複数の生徒からいじめを受けていたことが明らかになり、教育委員会もいじめがあったことを認めたのです。
【中学校の校長(去年11月)】
「十分に(いじめに)気付く、そして対応することができなかったことについて、心から責任を感じています」
自殺の前日「僕、死にます」と加害生徒に電話したという男子生徒。
両親は、自殺の原因がいじめであることは明らかだと考えています。
さらに教師についても、いじめが繰り返されていることを認識しながら適切に対応しなかったとして、学校を管理する大津市と加害生徒らに対し、約7700万円の損害賠償を求めて提訴しました。
22日に行われた1回目の口頭弁論で大津市は「いじめと自殺の因果関係は不明で、過失はない」と主張。
また加害生徒側は「中学生の遊びの範ちゅう」と、いじめの存在自体を否定し、争う姿勢を示しました。
これに対し男子生徒の父親は「息子は『理由もなく死にたくなったから自殺した』ということになるのか。いじめに対し司法が毅然とした態度を示すことも大切だ」と訴えました。
【両親の弁護士】
「(大津市の)答弁を見る限り、しっかり対応をしてくれるんじゃないかと
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