7年前、乗客106人が死亡したJR福知山線脱線事故で、強制起訴された歴代社長の3人の裁判が神戸地裁で始まり、3人は無罪を主張しました。
【井手被告の罪状認否より】
「JR西日本の経営に携わってきたものとして誠に申し訳なく、衷心よりお詫び申し上げます、起訴状で様々なご指摘をいただいておりますが、私と致しましては、あのような事故が起きると想定することは全くできなかったと申し上げざるを得ません」
JR西日本の歴代社長3人の裁判は全員が無罪を主張して始まりました。
2005年4月、JR福知山線で列車が制限速度をオーバーしてカーブに突っ込み脱線。
乗客106人が死亡し、562人が重軽傷を負いました。
この事故で業務上過失致死傷の罪に問われているJR西日本の歴代の社長・井手正敬被告(77)、南谷昌二郎被告(71)、垣内剛被告(68)。
3人は経営者として事故の9年前から現場カーブでの脱線の危険性を予測できたにも関わらず、ATS=自動列車停止装置を設置する指示を怠たり事故を引き起こしたとして強制起訴されました。
経営トップに事故の刑事責任を問うこの裁判には遺族ら41人が被害者参加をしています。
【長女を亡くした大森重美さん】
「再発防止には有罪になることが効果があると思っている」
【次男を亡くした上田弘志さん】
「(3社長は)どういう言い方で無罪を主張するのか聞いてこれからの裁判に臨みたい」
6日の初公判では、検察官役の指定弁護士が起訴事実の朗読の後、被害者599人の名前をモニターに映し出し一人ずつ読み上げました。
この間、事故当時社長だった垣内被告はその名前を見つめる一方、井手被告ら2人は手元のメモを見続けていました。
その後、3人はそれぞれ「事故は予測できなかった」などと無罪を主張。
一方、指定弁護士は「事故が発生した場合の結果の重大性を考えると、経営者には高い注意義務がある」などと指摘しました。
【長女を亡くした大森重美さん】
「『知らぬ、存ぜぬ』で逃げ通せると、そういうことが透けて見えて嫌な感じがした」
【次男を亡
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