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世界遺産・吉野山に新たな「遺産」

「世界遺産」ならぬ、「機械遺産」というものがあるのをご存知でしょうか。このたび奈良県吉野町にある乗り物が、その「遺産」に選ばれました。 御年83歳…、世界で最も古いかもしれない現役バリバリのロープウェーです。 修験者の聖地として知られる、世界遺産・奈良県の吉野山。 【記者】 「世界遺産、吉野山で新たに認定された遺産が、この『吉野山ロープウェイ』です」 いまから83年前、1929年に運行を開始した『吉野山ロープウェイ』。 国内で現役最古…、世界的にみても、創業当時の状態を保つものとして最古の部類に入るこのロープウェーが、「機械遺産」に認定されたのです。 「機械遺産」は、日本機械学会が歴史に大きな役割を果たしたモノや技術を次の世代に残そうと、5年前から認定しています。 これまで『0系新幹線』や『自動改札機』、『胃カメラ』などが選ばれたほか、ことしは便座の『ウォシュレット』も仲間入りしました。 今回『吉野山ロープウェイ』が選ばれた理由は、支柱や架線など、その多くが創業当時から変わらず現役で使われ続けているからです。 『吉野山ロープウェイ』最大の特徴は「手動運転」。 コンピュータ制御が当たり前になった今でも、運転士がレバーを握り運転します。 【吉野山ロープウェイ・内田恭 社長】 「ロープウェーを動かすモーターが故障して、大きな改修工事をした。かなり歴史のあるものなので代替がきかないということもあったが、何とか業者の方にお願いして、同じものを作り直すという形で対応してもらった」 山頂に登る道路が整備されていなかった当時、このロープウェーは地元の人にとっても通勤や通学に使う貴重な足でした。 【地元の人】 「家の前まで(乗客が)ずっと乗る順番を待った。珍しいなと。上へ登る交通機関はこれだけしかなかったし」 わずか349m、約3分間の空中散歩…。 【吉野山ロープウェイ・内田恭 社長】 「世界遺産の中に機械遺産があるということで、より一層気持ちを引き締めて運行にあたっていきたい」 レトロな

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