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なぜ…軽視された「体罰」の通報

桜宮高校バスケットボール部の顧問による体罰は、公益通報制度を利用して、おととし、大阪市に通報されていました。 しかし、十分な調査が行われたとは言えません。 「桜宮高校のバスケットボール部で体罰が横行している」という通報があったのはおととし9月。 「見ている子どもたちのほうまでが怯えてしまっている。逆らうと退学させられてしまうといって泣き寝入りしてしまっている」という内容でした。 教職員の体罰など不祥事を対象とした大阪市の公益通報制度は、公正職務審査委員会が調査が必要と認めた場合は、調査の上、改善策を示すことになっています。 今回、審査委員会が動き出したのは通報から20日も経った後。 それも、調査を自ら行わずに教育委員会に丸投げしただけでした。 その教育委員会が対応したのはさらに1週間後。 ここも自ら調査せず、学校に調査を指示。 最終的に校長が行った調査は、顧問らからわずか15分の聞き取りを行っただけで、「体罰はない」と結論付けていました。 【大阪市教育委員会・川本祥生 総務課長代理】 「その時の調査が十分だったか、今となっては疑いがある」 内部調査の限界は数字にも表れています。 公益通報制度を利用して大阪市に寄せられた情報は、おととしの1年間で562件。 このうち約310件が調査対象となったものの、約270件は当該部局に調査を委ねていて、審査委員会自らが調査したのはわずか2件でした。 結果的に是正勧告にまで至ったものも5件に過ぎません。 【公益通報の担当部局・藤原鉄也監察課長】 「組織そのものが自らの不正を糾すという形に持っていくことも大事。(今回)改善できなかったのは本当に心が痛いと思う」 【大阪市・橋下徹 市長】 「公益通報制度を見直す。市教委の調査はこれは許されないですよ。ずさんな調査。それをチェックする公益通報制度はどうなっているのか」 また、男子生徒が自殺した去年末に学校がバスケットボール部員50人に行った体罰についてのアンケートについても、学校はすぐに集計していません

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