【記者】
「脱線した車両は昼過ぎまでに全て撤去されましたが、今もまだ多くの作業員が復旧作業を続けています。現在は傷ついたレールや電線を新しいものに取り換える作業が急ピッチで行われています。しかし、電車が接触した住宅のベランダや先頭車両が乗り上げた駅のホームには事故の生々しい傷跡が見て取れます。なぜ、このような事故が起きたのか、取材しました」
これは脱線事故の瞬間の画像。
トラックの荷台に特急電車が猛スピードで衝突します。
この後、特急電車の1両目と2両目が脱線し、合わせて15人が重軽傷を負いました。
現場の踏切からは、脱線した車輪がつけた傷が続いています。
警察などによると、トラックが踏み切りを渡ろうとしたところ、すぐ先の信号が赤になり、荷台部分が遮断機に掛かった状態で取り残されました。
トラックの運転手の男は、手でスロープを降ろして通り抜けようとしたものの、運転席に戻った直後に特急電車が衝突したということです。
―取り残される危険がある踏切―
【記者】
「踏切を渡るとすぐに停止線があり、普通乗用車2台がやっと入れる大きさです」
【近所の人】
「線路と信号の間が狭いから、遮断機の下に(車が)あるとかして、遮断機が下りてきて遮断機がめげる(壊れる)ことがまあまあ、あるんです」
こうしたことから5年前、交差点の停止線を2m踏切から遠ざける対策がとられました。
しかし山陽電鉄によると、この踏切では車が取り残されたりして、遮断棒が折れる事故が今年度だけでも3件ありました。
―作動しなかった障害物検知装置―
【記者】
「事故があった踏切には、地面から高さ約80cmのところに障害物検知装置が設置されていますが、今回は作動しなかったということです」
山陽電鉄によりますと、当時、赤外線センサーで踏切内の障害物を検知する装置がトラックのスロープを検知できていれば、約170m手前で列車に危険を知らせるランプが点灯するはずでした。
しかし…。
【山陽電鉄の担当者】
「(運転手は)
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