「グリーンシート銘柄」と呼ばれる、優良な非上場企業に指定が与えられる未公開株を、国に未登録のまま売った疑いで、会社役員の男ら15人が逮捕されました。
男らは、高齢者を狙い10億円近くを売り上げていました。
金融商品取引法違反の疑いで逮捕されたのは、経営コンサルタント会社「やよい」の顧問菊池薫容疑者(49)と廃農薬処理会社「日本ティーエムアイ」元代表・加納千之容疑者(65)らあわせて15人です。
調べによりますと、菊池容疑者らは、国に登録していないのに去年1月から6月にかけて、非上場会社の「日本ティーエムアイ」の未公開株を50人以上の一般投資家に販売した疑いがもたれています。
この株は、財務状況や経営状態が優良な非上場企業の株として日本証券業協会が「グリーンシート」と呼ばれる銘柄に指定していました。
菊池容疑者らは「上場すれば3倍に上がる」などとうたい、実際の価値の10倍近い額で株を売りさばき、約10億円を売り上げていました。
株を買ったのは全国で約160人、ほとんどが高齢者でした。
笹谷竜二弁護士は、
「結局本当は安いものをこれはグリーンシートだから上場間違いないですよ。とかいう話をして高値で売りつける手段に使おうとしたのではないか」と話しました。
これまでの調べに対し菊池容疑者は、「株を売りやすくするためにグリーンシート指定を受けた」と話し容疑を認めていますが、加納容疑者は容疑を否認しています。
警察は、詐欺容疑での立件も視野に入れて捜査しています。
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